会社のYouTube、始める前に決めておくこと|失敗しない企業チャンネルの始め方

「とりあえず始めてみたけれど、3か月で更新が止まってしまった」。会社のYouTubeで、いちばんよく聞くお悩みです。止まる原因は、センスや機材よりも始める前に決めておくことが決まっていないことがほとんど。結論から言うと、目的・見てほしい人・担当者・更新ペース・見る数字の5つを決めてから始めれば、機材や編集の腕前は後からでも追いつきます。この記事では、最初に決めておくと続けやすくなる5つのことを、運用の現場からお伝えします。
「とりあえず始めた」チャンネルが止まる理由
会社のYouTubeが止まるとき、よくあるのはこんな流れです。
- 最初の数本は勢いで出せたが、何を撮ればいいか分からなくなった
- 再生回数が思ったより少なくて、社内の熱が冷めた
- 担当の社員さんが本業で忙しくなり、編集が後回しになった
どれも「やる気の問題」に見えますが、実際は何のために、誰に向けて、誰がどのくらいのペースで続けるのかが決まっていないことが原因です。ゴールと役割が決まっていないと、数字が出ないときに「続ける理由」が見えなくなってしまいます。
始める前に決めておく5つのこと
1. 目的:採用?集客?信頼づくり?
会社のYouTubeの目的は、大きく分けると「採用」「集客・問い合わせ」「信頼づくり(知ってもらう)」の3つです。全部を狙いたくなりますが、最初は1つに絞るのがおすすめです。
採用が目的なら、社員さんの1日や職場の雰囲気が主役になります。集客が目的なら、お客様がよく質問すること・迷っていることに答える動画が中心です。目的によって、撮るべき動画がまったく変わります。
2. 見てほしい人:誰の、どんな悩みに答えるか
「地域の皆さんに見てほしい」だと、企画が決まりません。たとえば「家の建て替えを考え始めた40代のご夫婦」「歯医者が苦手な子どもの親御さん」のように、1人の顔が浮かぶくらいまで絞ります。
その人が検索しそうな言葉や、実際にお客様から聞かれる質問を書き出すと、それがそのまま企画のネタ帳になります。ネタ切れを防ぐいちばんの方法は、ここを最初に決めておくことです。
3. 出る人と、続ける体制
次に決めるのが「誰が出るか」と「誰が何をするか」です。
- 出演:社長、社員さん、それとも顔を出さずに手元や現場だけ見せるか
- 撮影・編集:社内でやるか、外に頼むか
- 確認:公開前に誰がチェックするか
とくに大事なのが「確認する人」を決めておくこと。ここがあいまいだと、できあがった動画が社内で止まったまま、公開されずに終わってしまいます。
4. 更新ペース:無理なく1年続く本数
はじめは意気込んで「毎週出そう」となりがちですが、大切なのは本数より止まらないことです。毎週出して3か月で止まるより、月2本を1年続けるほうが、チャンネルとしては育ちます。
撮影はまとめて行い、公開は少しずつ、という形にすると、忙しい時期でも更新が途切れにくくなります。
5. 何を見て判断するか(再生数だけを見ない)
会社のYouTubeは、有名YouTuberのように何万回も再生される必要はありません。地域の会社であれば、見てほしいのは「近くに住んでいて、いつかお客様になる人」だけだからです。
再生回数のほかに、次のような変化も「効果」として見ていきます。
- 最後まで見てもらえているか(視聴の続き具合)
- 問い合わせや来店のときに「動画を見ました」と言われるか
- 採用の面接で、動画を見てから応募してくれた人がいるか
最初に「何が起きたら成功か」を決めておくと、数字だけに振り回されずに続けられます。
運用の現場でやっていること
Webconnectが会社のYouTubeをお手伝いするときも、最初の打ち合わせでこの5つを一緒に決めるところから始めます。そのうえで、続けやすくするために次のような工夫をしています。
話すのが苦手でも大丈夫なように、取材から入る
「カメラの前で話すのは苦手」という方は少なくありません。そこで、いきなり台本を読んでもらうのではなく、まず取材の形でお話をうかがいます。普段お客様に話している言葉を拾って構成に整えるので、無理のない、その人らしい動画になります。
台本は「話し言葉」で書く
文章として整った台本は、声に出すと固く聞こえます。台本は、実際に話したときに自然に聞こえる言葉で書くようにしています。
撮影は1日でまとめて
本業の時間をできるだけ取らないように、撮影は1日で数本分をまとめて行います。公開は少しずつ進めるので、会社側の負担は「月に1回、撮影の日をつくる」くらいで済みます。
よくある失敗と、その避け方
顔出しNGで止まってしまう
「顔を出せる人がいない」ことを理由に始められない会社もあります。でも、手元の作業や現場の様子、声だけのナレーションでも動画は作れます。顔出しは必須ではありません。
ネタ切れになる
先ほどの「見てほしい人」と「よく聞かれる質問」が決まっていれば、ネタはかなり長く続きます。お客様からの質問は、そのまま動画のタイトルになります。
編集に凝りすぎる
最初から凝った編集を目指すと、1本にかかる時間が増えて続かなくなります。まずは「伝わること」を優先して、見やすさは少しずつ整えていけば十分です。
ショートだけ、長い動画だけに片寄る
短いショート動画は新しい人に知ってもらうのに向いていて、長めの動画は会社のことを深く知ってもらうのに向いています。役割が違うので、組み合わせて使うと効果的です。
まとめ
会社のYouTubeを続けるために、始める前に決めておきたいのは次の5つです。
- 目的(採用・集客・信頼づくりのどれか1つ)
- 見てほしい人と、その人の悩み
- 出る人と、撮影・編集・確認の担当
- 無理なく1年続く更新ペース
- 再生数以外に何を見るか
ここが決まっていれば、機材や編集の腕前は後からでも追いつきます。「うちの場合、目的はどれにすればいい?」という段階からでも、お気軽にご相談ください。